免疫力を上げる食事

新型コロナウイルスが発生し、世界中に感染が拡大しました。

ワクチンの開発を待たれますが、いつ、どんな形で新型ウイルスが出現し、

私たちの生活を脅かすことになるかも分かりません。

そんな今、私たちにできることは何か?

日々の食事と生活を改善することで、ウイルスに抵抗する免疫力を作ることです。

 

 

  • 食事のポイント

 

*体を冷やさない、代謝を良くする食事(温)

体温が1℃下がると免疫力は30%低下し、1℃上がると5~6倍に高まると言われているからです。

 

*腸内細菌のバランスを整える食事(腸)

免疫に関わる細胞の60~70%腸に集中しており、腸は人体で最大の免疫器官と言われているからです。

 

 

  • 上記の食事のポイント2つ (温・腸) に適した食材

 

<レモン>(温)

免疫力と活力を飛躍的に高めて生産性アップにつながる

レモンといえばビタミンC!ビタミンCには体に炎症を起こす活性酸素の除去、免疫力アップ、美肌効果、血管強化、ストレス低下など、私たちの健康をサポートするさまざまな働きがあります。心臓病や脳卒中のリスクが低下することが研究で分かっています。クエン酸も豊富で、エネルギー代謝を促進し、疲労回復に効果があるとされる成分です。また、骨粗鬆症や貧血予防にも役立つことが分かっています。その他にも血圧改善、便秘解消、ダイエット、消化器系の健康維持への効果が期待されています。

 

<ニンニクとタマネギ>(温)

硫化アリルが免疫細胞を活性化

ニンニクとタマネギに多く含まれる、あの独特な匂いを生む成分硫化アリルは、体内に入ると一部がアリシンという強力な抗酸化物質に変化し、免疫細胞を活性化させます。疲労回復やがん予防の効果も期待されています。

 

<きのこ>(腸)

食物繊維の一種であるβグルカンで免疫力アップ

きのこは古くから薬用として使われてきた、まさにスーパーフードです。腸の働きを良くする食物繊維が豊富で、その一種であるβグルカンは、腸内の免疫細胞に働きかけて免疫力を高め、体に侵入したウイルスや細菌を排除してくれるので、インフルエンザやアレルギー予防にもなると期待されています。

 

<オリーブオイル>(腸)

免疫力を高めて感染リスクを下げる

ポリフェノールやビタミンEなどの抗酸化物質が豊富で、免疫力を高めるのに役立ちます。オリーブオイルをふんだんに使う地中海食は、心疾患や糖尿病、肥満といった生活習慣病やアルツハイマー病のリスクが軽減することも報告されています。生で摂取するのが最適です。

 

<リンゴ酢>(腸)

ポリフェノールには整腸効果も

「一日1個のリンゴは医者を遠ざける」ということわざが」あるほど、健康効果がある果物として知られています。免疫力を高めるビタミンC・Eが豊富で、強い抗酸化作用を持つポリフェノールが含まれています。また、リンゴ酢には、クエン酸も豊富で美肌効果もあり、ダイエット、糖尿病、高血圧予防にも効果があります。リンゴ酢は水を加えて飲むことをお勧めします。

 

<ショウガ>(温・腸)

「ジンゲロール」の抗酸化作用が強力

ショウガの強い香りと風味は天然油で、この天然油が持つ薬効の源がジンゲロールという成分で、強力な抗炎症作用と抗酸化作用があります。炎症の軽減、免疫力の向上、喉のや消化の改善に役立ちます。

 

<ボーンブロススープ>(温・腸)

ミネラルとビタミンが豊富な最強スープ

簡単にいうと「骨のスープ」です。牛、鶏、魚などから作られ、美味しくて栄養価の高いスープで、私たちの免疫力を後押しするミネラルとビタミンが信じられないほど豊富。アメリカのスーパーではボーンブロスのコーナーがあるほど、注目が高まっています。免疫力を高めるだけでなく、消化不良や関節痛といった症状にも効果を発揮してくれるでしょう。ボーンブロスのレシピはネット上で紹介されているのでぜひ調べてみて下さい。

 

 

  • 参考文献

扶桑社「THE EAT  人生が劇的に変わる驚異の食事術」

共著;アイザック・H・ジョーンズ 石川勇太

歯の喪失予防

年を取ると歯の本数が減りがちです。残っている歯の平均本数は、2016年厚生労働省の全国調査では65~74歳で約21本、75歳以上で約16本。75歳以上で20本以上ある人は46%でした。

歯を失うと、咀嚼や話すこと、笑うことにも支援をきたし、家に閉じこもりがちになるとの報告があります。また、歯の本数の減少が心血管疾患や認知症の発症、全ての原因による死亡率と関連するという報告もあります。

 

歯を守るには緑茶を飲み、他人のたばこの煙を避けることが良さそうだと研究結果が最近相次いで発表されました。

 

 

  • 緑茶や交友に効果

東北大歯学研究科の大学院生らは「新型コロナウイルスの感染拡大で友人・知人に会う機会が減っている今、緑茶の効果が期待できるかもしれない」と述べています。

 

*「緑茶」と「友人・知人関係など社会的ネットワーク」の効果

緑茶は1ℓ当たりフッ素化合物約1mgを含み、他に苦味や渋みの成分であるカテキンも含み、虫歯や歯周病の予防効果があることが報告されている。1日に4杯以上の緑茶を飲む高齢者は飲まない人に比べ、1.6本多く歯が残っている

→1日4杯以上の緑茶を飲もう!最低でも1日1杯を目標に。

 

* ネットワークが豊かな人ほど歯が多い

健康に関する情報に接することが多いためではないかと言う。1カ月に10人以上の友人、知人と会う人は1人も会わない人に比べて2.6本多く歯が残っている

→コロナ禍で外に出て友人、知人と会うことが難しい今、メール等ではなく電話をし、なるべく会話をしてコミュニケーションを取るようにしましょう。

 

 

  • 受動喫煙はリスク

東京医科歯科大助教の研究チームが、65歳以上の地域在住高齢者約2万人を対象に分析をしました。年齢や性別の影響を取り除いて分析すると、受動喫煙に全くさらされていない人と比べて、毎日受動喫煙にさらされていた人は、歯の本数が20歯以上ではなく、0本である可能性が1.35倍高いことがわかりました。

受動喫煙を防ぐことによって、高齢者における口腔内環境の改善に役立つ可能性が示唆されました。

2020年4月、健康増進法の一部を改正する法律が全面施行され、望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、努力義務から義務規定となりました。本研究はこの施策を支持する結果を示していると言えます。

 

*分煙しても完全にはたばこの煙の被害はなくなりません。

一人でもたばこを吸っている人がいたら、家族全員の健康が害されることになります。

たばこを吸う夫の妻は、夫からの受動喫煙がない人に比べて肺がんのリスクが1.3倍になり13)、家族に気を使って換気扇の下で喫煙していても、子どもの尿からは大量のニコチン代謝物が検出されたというデータもあります。同じ空間では、完全にたばこの煙をシャットアウトすることは現実的に不可能なので大切な家族や周囲の人を守る手段はただひとつ、禁煙なのです。

 

 

  • 参考文献

新聞;眼科学・歯科学 南日本(共同)2020年10月7日(水)

コロナ特別篇 ~鼻のチカラ~

新型コロナウイルス(COVID-19)が、世界中で猛威を振るっています。

ウイルスは目に見えず、空気中に舞っているので、手洗いやうがいなどの対策を徹底しても、体内に入ることは十分に考えられます。

今回の健康ブログは、歯科からできるコロナ対策として、仮に体内に入っても、口のチカラを高めて、「コロナに感染しにくい身体」にすることに焦点を当てます。

今回は口と繋がっている「鼻のチカラ」です。

 

 

  • 鼻呼吸は天然のマスク

ヒトは1日に約1万リットル(500ミリリットル入りのペットボトル2万本)分の空気を吸い、同じ量を吐き出します。この動作を鼻でするか、口でするか。

同じようですが、その意味は全く違います。鼻呼吸には、ウイルスにとってさまざまな関門が伴うからです。

第1の関門は鼻毛。

まずここで、ウイルスを含むやや大きめのほこりなどがブロックされます。

 

第2の関門は、鼻の中の粘膜から出る粘液です。

ウイルスがこのネバネバにからめ捕られると、鼻から喉の奥にかけて生えた無数の線毛がベルトコンベヤーのように動き、痰(たん)などで体外に排出されたり、胃に運ばれて胃酸で無害化されたりします。

 

第3の関門は、どんなに乾いた冷たい空気を吸い込んでも、鼻の中に縦横無尽に張り巡らされた毛細血管。

これにより、喉の奥では体温近くまで温度が上昇し、湿度も80~85%に。このため、乾燥に強く湿気に弱いウイルスの生存率が低下します。

 

副鼻腔(ふくびくう)で作り出され、殺菌作用などがある一酸化窒素(NO)の働きも、鼻呼吸すればこその効果です。

口呼吸では、そうした鼻が持つ防御機能は発揮されません。ウイルスの数も減らず、乾燥した冷たい空気が直接のどの奥へ取り込まれると、線毛の動きが弱まって排出 機能は下がり、ウイルスの侵入は容易になります。

 

 

  • 「あいうべ体操」で自然と鼻呼吸に

とはいえ、鼻呼吸が苦手な人もいます。マスクを着けた息苦しさで、マスクの下で口を空けている人も少なくありません。

そこで「あー」「いー」「うー」「べー」と、大きく口と舌を動かす「あいうべ体操」。

1日30セット(10回ずつ分割しても可)やれば、舌の筋肉が鍛えられて舌先が上顎に付き、自然と鼻で呼吸できるようになります。体操の刺激によって出る唾液で口の中は潤い、舌や口輪筋などの筋肉を動かすことで、口周りやのどの体温も上がります。

 

*ガムかみ*

「唾液のチカラ」編でも申し上げたように、ガムをかむと、咀嚼と嚥下を絶えず行うことになり、口唇閉鎖(口を閉じること)がしやすくなり、鼻呼吸になります。外出時にガムを噛みながら、マスクをしたら、さらなる感染防止対策になります。

 

*鼻づまりに即効性のあるツボ*

花粉症や、慢性鼻炎などで、鼻呼吸が難しい人もいらっしゃいます。そんな人のために鼻づまりに即効性のあるツボをご紹介します。

 

まず、鼻づまりに即効性があるツボとして、印堂(いんどう)と迎(げい)香(こう)があります。

 

印堂(いんどう)とは眉と眉の間にあるツボです。鼻の通るまでしばらく少し強めにじわじわと押してあげましょう。

迎(げい)香(こう)は鼻翼の両脇にあり、ぐーっと強めに10秒くらいを1セットにして、鼻の通りがよくなるまで押してあげるといいでしょう。

 

 

 

まず空気や食の取り入れ口を良好な状態に保つことが、健康づくりの大前提です。

鼻呼吸こそ天然のマスク!

を病の入り口にしないよう、誰でもいつでもできる予防法で免疫力を保ちましょう。

 

 

  • 参考文献

西日本新聞 「鼻呼吸こそ天然のマスク」専門家に聞く口腔ケア  聞き手:佐藤弘さん

話し手:岡山大学病院スペシャルニーズ歯科センター診療講師  岡崎好秀先生

 

ウェザーニュース 「鼻づまりに効果てきめん! ツボ5選」

 

コロナ特別篇 ~唾液のチカラ~

新型コロナウイルス(COVID-19)が、世界中で猛威を振るっています。

ウイルスは目に見えず、空気中に舞っているので、手洗いやうがいなどの対策を徹底しても体内に入ることは十分に考えられます。

今回の健康ブログは、歯科からできるコロナ対策として、仮に体内に入っても、口のチカラを高めて、「コロナに感染しにくい身体」にすることに焦点を当てます。

今回は唾液のチカラです。

 

  • 唾液のチカラ

唾液には、食べ物の消化を助ける酵素のほかに、口に入ってくるウイルスや細菌などの病原体に対する防御因子が含まれており、感染症の予防や全身の健康維持に重要な役割を果たします。この中にある抗ウイルス・抗菌作用を持つ免疫物質が、インフルエンザをはじめ様々な感染症から私たちの体を守ってくれています。

 

唾液中にある免疫物質は、口腔内に侵入したウイルスにくっつき、免疫物質に取り囲まれたウイルスは唾液の自浄作用によって洗い流されます。残念ながら、渦中の新型コロナウイルスに対する感染予防については、まだエビデンスがありません。ただ、インフルエンザやSARS同様、唾液や口腔環境が新型ウイルスの感染防御に役立つ可能性はあります。

 

また、口腔内での感染予防には、唾液中にあるIgA(免疫グロブリンA)という抗体が免疫物質の中で最も重要な役割を果たしています。口腔や腸管内やどの粘膜面で病原体の感染に対して防御作用があります。

 

唾液中のIgAが低下していると、上気道感染症(いわゆるかぜ)を引きやすくなるなど、呼吸器系の感染症にかかりやすい状態になります。このIgAがコロナウイルスの感染予防にも有用である可能性があります。

 

 

  • 唾液のチカラを増やすには

唾液の量増やすには、ガムがお勧めです。

ガムには、唾液の分泌を促進するだけでなく、咀嚼によるリラックス作用をもたらします。さらにキシリトール入りであれば虫歯予防の効果もあります。また、ガムを噛んでいる時は口呼吸になりにくく、口からの感染を防ぎやすくなります。

 

食事中は箸置きを置いて、口の中が空になるまで箸を持たないようにして、咀嚼による唾液分泌を促します。

 

IgA量を増やすには、いわゆるストレッチなどの軽いエクササイズ、有酸素運動によって、唾液中のIgA量を高められることが知られています。また、食品では、納豆やヨーグルトなどの発酵食品や食物繊維の摂取も有効です。唾液腺の交感神経節にある短鎖脂肪酸受容体にも反応し、唾液中のIgAが増加すると考えられています。

唾液腺(耳下腺と小唾液腺)は活性酸素に非常に弱く、耳下腺はビタミンCを大量に必要とするので、ビタミンCを多く含む食品を多く摂取するなど、早い段階から唾液腺の健康維持に努めることが重要です。唾液腺は、自律神経により支配されているため、ストレスを避けて、リラックスした生活を送ることや、十分な睡眠も大切です。発酵食品や繊維に加えて、抗酸化作用のある食品を摂取しましょう。肉や脂っこい食品は、唾液の質を下げる傾向にあるので、偏りのない食生活が大切です。

 

 

  • まとめ

・唾液のチカラを高めてコロナ対策

・ガム噛み、箸置き

・軽いエクササイズ、有酸素運動

・リラックスした生活、十分な睡眠

・栄養(発酵食品、食物繊維、ビタミンC、抗酸化作用のある食品)や脂っこいものはほどほどに

 

 

  • 参考文献

Beyond Health 「唾液の力」で新型コロナは抑制できる?

槻木恵一先生 神奈川歯科大学副学長・大学院口腔科学講座環境病理学教授

コロナ特別篇~歯科衛生士のチカラ~

新型コロナウイルス(COVID-19)が、世界中で猛威を振るっています。

ウイルスは目に見えず、空気中に舞っているので、手洗いやうがいなどの対策を徹底しても、体内に入ることは十分に考えられます。今回の健康ブログは、歯科からできるコロナ対策として、仮に体内に入っても、口のチカラを高めて、「コロナに感染しにくい身体」にすることに焦点を当てます。

今回は歯科衛生士のチカラです。歯科衛生士とは歯科疾患の予防と口腔衛生のプロです。

 

 

  • 歯科衛生士のチカラ

口腔内に歯周病菌などの病原菌があると、ウイルスを粘膜細胞に侵入しやすくするプロテアーゼという酵素を出します。このプロテアーゼがウイルスを活性化させることで感染が起こってきます。そのため、感染防御には口腔内の環境が重要で、1日2~3回の歯磨きで口腔内の衛生を保っておかないと、ウイルス感染を助長することになります。

 

【歯科衛生士が口腔ケア→インフル発症率低下】

口腔(こうくう)ケアがインフルエンザ発症率の低下につながることは、2003~04年、65歳以上の在宅療養高齢者190人を対象にした調査で明らかになっています。

調査では週1回、歯科衛生士による口腔清掃などを実施した「口腔ケア介入群」(98人、平均年齢81歳)と、本人および介護者による、それまで通りの口腔ケアした群(92人、同83歳)を設定。

半年後、インフルエンザ発症率を比較したところ、従来型で9人が発症したのに対し、介入群での発症者は1人で、口腔ケアによって発症リスクが10分の1に減少した

感染すると、高齢者のほか、糖尿病、心不全などの持病がある人ほど重症化しやすいとされる新型コロナウイルス。

毎年のように猛威を振るうインフルエンザウイルスとは別物ですが、同じ感染症対策の一つとして、口腔ケアにも気を配りたいところです。

 

 

  • 定期検診のススメ

口のチカラを高めるために、定期歯科検診は非常に重要です。

日々の歯ブラシでは細かい磨き残しが出てくるので、ケースにもよりますが、

3か月に1回程度の定期歯科検診をお勧めします。

在宅勤務や外出自粛などでかかりつけ歯科院に通いづらくなっている方は、歯科衛生士が 在籍している最寄りの歯科医院で歯のお掃除をしてもらってはいかがでしょうか。

 

 

  • 参考文献

Beyond Health 「唾液の力」で新型コロナは抑制できる?  槻木恵一先生 神奈川歯科大学副学長・大学院口腔科学講座環境病理学教授

 

西日本新聞 「鼻呼吸こそ天然のマスク」専門家に聞く口腔ケア 聞き手:佐藤弘さん 話し手:岡山大学病院スペシャルニーズ歯科センター診療講師  岡崎好秀先生