患者さん

健康について意識しなければ、ヤバいかな…?

健康な身体を手に入れるポイントは、意外にも歯とお口のケアにあるかもしれません。

口腔ケアが全身の健康に大きく影響することが、近年の研究によって明らかになっています。

歯を磨く、歯間ブラシやデンタルフロスを使うなどの日常的な口腔ケアは、健康的な身体づくりの第一歩となります。

私たちの身体は、食べた栄養素で作られており、お口はその栄養素の入口です。

「食べる」という基本的な動作や効率的に栄養素を摂取するためにも、歯や口腔の健康状態を維持することが重要なのです。

この記事では、口腔と全身の健康との関係性を理解できるように、詳しく解説していきます。

健康づくりは歯とお口から

冒頭に書いたように、健康づくりは歯とお口の健康から意識するのがオススメです。

その理由は私たちの身体を作る栄養素を食事として摂取するための入口となる臓器だからです。

歯がなくなったり、咀嚼機能の低下により「食べる」という動作ができなくなると身体に必要な栄養素を効率的に摂取することができなくなくなります。

実際に口腔内の状態が悪くなるにつれて、柔らかい食事を好むようになり、栄養にも偏りが出ることが分かっています。

特に、身体を作るお肉や魚と言ったタンパク質を含む食材への抵抗感が強くなります。

このように身体の健康を考えるなら歯やお口の健康から見直すことが、重要なのです。

口腔と全身の健康との関係性とは?

口腔と全身の健康との関係性について、もう少し深く解説します。

主に、以下の4つの観点から説明ができます。

  • 食べた栄養素で全身が作られる
  • お口は栄養素の入口
  • お口の状態が悪いと全身の状態が悪い
  • 研究データやエビデンスでも証明されている

1.食べた栄養素で全身が作られる

人の身体は摂取した食事の栄養素で作られることはご存知だと思います。

細胞や筋肉、肌はもちろん、血液やホルモン、骨、免疫の部分で役割をもつ白血球なども栄養素で作られます。

お口の状態が悪くなると食事ができなくなり、必要な栄養素が摂取できなくなります。

そして、栄養素が足りなくなると内臓や皮膚などの身体が作れなくなり、その機能も少しずつ低下していきます。

身体機能が低下すると、せっかく摂取した栄養素も消化吸収できなくなり、どんどん悪循環に陥っていくでしょう。

2.お口は栄養素の入口

お口は身体をつくる栄養素を食事として摂取するための入口です。

ですので、栄養素の補給と身体機能の良い循環を作るためには、口腔内環境を良くすることから取り組むのが良いのです。

歯や口腔状態さえ良くできれば、咀嚼機能を維持できます。

咀嚼機能さえ維持できれば、食事がしっかりできるので、健康のための土台が整います。

3.お口の状態が悪いと全身の状態が悪い

お口は身体の元になる栄養素の入口です。

ということは、口腔内の状態はそのまま身体の状態を指している可能性は高いでしょう。

つまり、口腔内に病気や炎症が見られる場合には、全身にも何かしらの病気や炎症が生じている可能性が高いということです。

逆に、口腔内の状態を綺麗にできれば、関連して全身の健康状態も良くなっていくと考えられます。

いわば、お口は全身の健康のパロメーターとして判断できる材料の一つと言えます。

歯がないと必要な栄養素も枯渇する

口腔状態が悪くなると、歯は虫歯で犯され、歯茎が脆くなり歯がグラグラしてきます。

虫歯や歯周病の進行で骨は溶かされ、グラグラした歯は、やがて抜け落ちてしまいます。

ここまで悪化すると、硬いモノが噛めなくなり、咀嚼機能(噛んで飲み込むこと)にも影響が出てきます。

タンパク質を避ける傾向になり、栄養素は比較的柔らかい炭水化物に偏ります。

もちろん、それでは身体に必要な栄養素の摂取はできません。

特に、タンパク質や脂質は、お肉や魚など固い食べ物に多く含まれています。

これらは必須アミノ酸や必須脂肪酸といっても身体では合成できない必須栄養素です。

これらの栄養素が枯渇すれば、身体機能の維持にも影響が出ます。

免疫系も弱まることから口腔機能の改善にも悪循環になるでしょう。

研究データやエビデンスでも証明されている

最近の研究では、口腔と全身の健康の関係性が科学的に裏付けられていることが分かってきています。

例えば、歯周病と心疾患や糖尿病などの生活習慣病との関連性などです。

これらは深い関わりがあり、相互にリスクを高め合うことが示唆されています。

また、これらは摂取する栄養素にも関係していることが分かります。

虫歯や歯周病には、糖質の過剰摂取が影響しており、糖尿病なども糖質の過剰摂取によるものの影響が強いです。

このように栄養素の視点から見ても関連性が強いと言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

健康づくりにおいて歯とお口の健康が重要であることを説明しました。

お口は栄養素の入口となり、食事から摂取した栄養素が全身の健康に影響を与えます。

お口の状態が悪いと全身の健康にも悪影響を及ぼしていることが想像しやすいでしょう。

また、歯がないことで栄養に偏りが生まれ、栄養失調につながる可能性も高めます。

そうならないように、まずは健康的な口腔環境を作ることで、全身の健康を守っていきましょう。

重要なポイント

  • 健康づくりは歯とお口のケアから始まる
  • お口は栄養素の入口であり、全身の健康に影響を与える
  • 口腔ケアや治療により、噛めるようにすることが大切
  • 噛めないことで摂取する栄養に偏りが生まれる