アトピー が酷くて悩んでいる…
そんな方に向けて、アトピー の原因や食事療法による取り組み方について、お伝えします。
アトピー などアレルギーが酷くなると、日常生活にも影響してきます。
少しでも症状を緩和できるように、ぜひ参考にしてみて下さい。
アトピーの原因とは?
アトピー はアレルギー性皮膚炎の一種です。
異物に対しての防御反応を免疫と言いますが、この免疫防御システムが過剰に反応した状態が、アトピー の症状と言えます。
原因として考えられるのは以下の3つです。
- 肌のバリア機能
- 免疫系の異常
- 周りの環境要因
肌のバリア機能
アトピー は肌に炎症が強く出る病気ですので、肌のバリア機能が弱まっている可能性が高いです。
アトピー の治療に使用するステロイドも炎症効果は強いですが、肌のバリア機能が弱まった状態になると報告されています。
バリア機能が弱まると、本来であれば反応しない刺激に対しても敏感に反応するようになり、それが痒みをもたらすことで症状が悪化するという悪循環が起こります。
その刺激を防ぐために、洗いすぎを防せいだり、保湿をしっかりして、肌の状態を健康に保つなど、バリア機能が壊れない工夫が重要です。
免疫系の異常
アトピー はアレルギー症状の1つなので、免疫系の異常が考えられます。
身体にとって本来は有害ではない物質に対して過剰に反応することで、炎症となって皮膚に症状が起こります。
アレルゲンが特定できれば、それを避ければ良いですが、アトピー の場合は原因が分からずに慢性化する点が厄介です。
周りの環境要因
アトピー は、特定の1つの理由だけでなく、複合的な理由が絡み合って起こります。
その内の1つに周りの環境要因が挙げられます。
周囲の環境が排気ガスで汚染されていたり、強いストレスがかかっていたり、乾燥の強い地域に住んでいたり、外的な環境要因によって症状に変化が起こります。
「田舎に引っ越しした」「海外に行っていた」というタイミングで、アトピー の症状が改善したという報告も良く聞きます。
どういう時に症状が悪化するのか、何をしたら改善に向かったのか、取り組みや行動の中から、細かく要因について考えてみて下さい。
すると、自分の体質に適した環境要因が少しずつ分かってくるようになります。
食事療法によるアトピー改善に向けた取り組み方
身体は摂取した栄養素で作られるために食事による取り組みも重要だと考えます。
免疫システムが働く細胞も栄養素から作られるため、栄養が枯渇していると、正しく身体の機能が働きません。
そこで、どんな食事療法の取り組みに注意すると良いのか、栄養の観点からお伝えしていきます。
肌のバリア機能の改善
アトピー の症状が起こる肌のバリア機能にとって良い栄養素を補給することが大切です。
アトピー の人は肌のバリア機能が弱っていることが多いので、肌を修復するための栄養素が枯渇している可能性があります。
なので、肌をしっかりと回復させる栄養素をしっかりと補給しましょう。
肌の修復に必要な栄養素を補給する
肌の修復に必要な栄養素を見ていきます。
タンパク質は、皮膚、髪の毛、爪、内臓、ホルモンなど様々なパーツを作るための元になる栄養素です。
目安としては、1日あたり体重gの摂取は目指したいところです。
タンパク質の摂取を効率化するためにプロテインなどを活用するのもオススメです。
続いて、ビタミンやミネラルの摂取も大切です。
ビタミンやミネラルは、肌を合成するための成分を作る補助の役割や栄養素を吸収するために必要になる栄養素です。
ビタミンやミネラルが不足していると、せっかく栄養素を補給しても吸収されづらくなったり、上手く使えないということが起こるので注意して下さい。
また、魚などに含まれるDHAやEPAなどのオメガ3系の良質な脂質には、血液をサラサラにしたり、抗炎症作用などがあるので積極的に摂取していきましょう。
ただし、オメガ3系の脂質は酸化しやすく熱に弱いので注意が必要です。
免疫系の異常を整える
免疫系を正常に整えていくことも大切です。
そのためには、タンパク質やビタミン、ミネラル、良質な脂質を取ることも大切ですが、身体に取って悪い食事を避けることも大切です。
甘いものやお菓子、ジャンクフードなどの食べ過ぎや揚げ物などの質の悪い脂質などは避けるようにしてください。
それだけでも、大きな効果が得られるでしょう。
免疫系が反応するアレルゲンを避ける
特定のアレルゲンが分かっている場合は、もちろん避けるようにして下さい。
食べると症状が悪化する食べ物やアレルギー、蕁麻疹が発症する食べ物には、注意しておきましょう。
分かりづらいですが、遅延型の食物アレルギーなどもあるので注意が必要です。
アトピー の人は、アルコールなどにも弱いことが多いので、避ける方が無難です。
免疫系を整え不要な過剰反応を防ぐ
アトピー もアレルギーの一種です。
従って、免疫系の過剰反応が起こっているのは事実であり、この反応を正常に働くようにアプローチしていくことで、症状が抑えられると予想できます。
人の身体には、本来備わっている自然治癒力があるので、それを引き出すために必要な栄養素を摂取して、不要な栄養素を避けていくことです。
これまでの生活習慣の積み重ねがアトピー という結果に表れているとも言えるので、長期的な視点で、少しずつ改善に取り組んでいくことが大切です。
周りの環境要因を整える
アトピー は周りの環境要因によって強く影響を受けるので、周りの環境要因を整えることにも注意しましょう。
具体的には
- 睡眠、運動など生活習慣を整える
- ストレスの処理
睡眠、運動など生活習慣
運動はエネルギー代謝を高めて、免疫力を高めたりストレス発散、自律神経を整えることに効果的です。
アトピー の人は、汗をかくと痒くなることが多く、皮膚も傷つき痛みが出ることから運動を嫌う傾向にあります。
また、運動しないと日光を浴びることも少なくなるので、ビタミンDの生成もできなくなります。
また、日中にしっかりと運動することで、睡眠の質が高まり、身体の回復につながるのでアトピー にも良い効果を発揮します。
運動習慣や睡眠など生活習慣に注意して対策していきましょう。
ストレスの処理
現代社会では、ストレスを全く感じないようにすることは難しいでしょう。
ですので、ストレスを発散させたり、リラックスできる環境づくりを心がけてください。
ストレスを減らすことも大切ですが、しっかりと発散し、コントロールすることが大切です。
ストレスに振り回されないように注意してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アトピーは、肌のバリア機能の弱まり、免疫系の異常、周囲の環境要因など、さまざまな原因が複合的に絡み合って症状として表れています。
それぞれのアプローチで、根本的な健康にアプローチしていくことが大切なので、全身の健康を意識した生活習慣を整えていきましょう。
全身の健康を整えることは、お口の中や歯の健康にとってもメリットに働きます。
重要なポイント
- アトピーの原因は、肌のバリア機能の弱まり、免疫系の異常、周囲の環境要因など複合的な原因が考えられる
- 肌のバリア機能を強化するためには、洗いすぎを避けて保湿をしっかり行うこと
- 免疫系の異常を整えるために、適切な栄養素を摂取し、悪い食事を避ける
- 特定のアレルゲンが分かっている場合は避ける
- 周りの環境要因も症状に影響を与えるため、生活習慣やストレスの処理にも注意が必要
- 食事療法では肌の修復に必要な栄養素を摂取することや、免疫系を整えるための栄養素を意識的に摂ることが重要